ニュースレター 3月 第32号2007年2月28日発行 「ウェスレーの教会、この近辺にないでしょうか」という問い合わせが、先日、電話でありました。その方は野呂牧師の『ウェスレー』(清水書院)をお読みになり、ぜひ「ウェスレーの教会」に通いたい、という思いを持たれたのだそうです。正直のところ、返答に窮してしまいました。「ユーカリスティアへお出でください」と申したいのは山々だったのですが、その方は、いわゆる独立した会堂のある教会を求められているようでした。20分ほどお話をして、その方にとってもっとも良いと思われる提案をいくつか申しましたが、この会話後、私自身、とても励まされた思いがしました。野呂牧師の著書を通して、ウェスレーの思いとともに生きたいという方がここにまた、ひとりおられた!という事実によって、です。 3 月の活動予定 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | | | | | 1 | 2 | 3 礼拝 | 4 | 5 | 6 →※ | 7 | 8 | 9 | 10 ウェスレー研 | 11 | 12 | 13 聖研 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 現神の扉 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 聖研 | 28 | 29 | 30 | 31 | 礼拝 11:00 am ~ その他すべての講座 2:00 ~ 3:30 pm ● 礼拝(2/3)
説教:林昌子「キリストと共に」。コロサイ人への手紙2.6‐15。
● 聖書研究会(2/27)
ヨハネによる福音書7.37-8.20
今回の聖書研究での焦点は、主にニコデモでした。ニコデモは、ヨハネ福音書の中で非常に重要な役割を担っているのですが、多くの人々は、第三章におけるイエスの言葉は、単に精神的に生まれ変わりを主張したとして取り扱いがちです。しかしヨハネ福音書では、それは全く意図されておらず、「生まれ変わり」とは、精神的にもうひとふんばりして、さらなる聖化に進もうということではありません。実際に生まれ変わること、つまり、別の人生に生まれ変わることを意味しているのです。それは、動物に転生する生まれ変わりかもしれませんし、あるいは、もう一度人間として生まれ変わることを意味するかも知れません。ヨハネ福音書の重要性は、まさにこの、動物を含めての輪廻転生をニコデモが徐々に承認せざるを得なくなっていく心の移り変わりを描いているという伝承も存在します。このニコデモも、最初はイエスの生まれ変わりの教えに、精神的な意味しか認めなかったにもかかわらず、徐々にイエスの生まれ代わりの意味の文字通りの真剣さに打たれてゆく姿がゆっくりと展開されるところがニコデモの話の面白さであって、今の段階では、そろそろニコデモが生まれ変わりの神秘に目覚めさせられたようなところで描写が止まっています。後にまたニコデモが出てきますので、そこでニコデモの最終的な輪廻転生観が明らかにされるでしょう。
● ウェスレー研究会 休講
● 現代神学の扉(2/19)
近代神学を学ぶにあたり、その前段階として「近代神学へ至る道〜宗教における合理主義」という主題を扱いました。イギリスおよびヨーロッパ大陸における、17世紀以降の思想の流れを俯瞰しました。イギリスでは主に、ロックやヒュームの経験主義哲学や理神論から始まり、クェーカー運動、ユニテリアン運動、そしてウェスレーのメソジスト運動に至るまでの動きを眺めました。大陸の動きとしては、敬虔主義からロマン主義運動へ、さらに観念論を経て宗教史学派や20世紀の弁証法神学まで至る道を確認しました。今回は、アメリカ合衆国の動きまでは到底触れることはできませんでしたので、それはまた、いつかの機会を持ちたいと思います。(図)ウィリストン・ウォーカー『キリスト教史4 近・現代のキリスト教』ヨルダン社、1986年。
● キリスト教的カバラ(2/6)
カバラの修行の方法は、主に集団で行われました。それを端的に表したものが、「はしご」の概念です。はしごとは、位階の順序であって、上から下に至るまでの上位のカバリストから下位のカバリストたちの、互いに励ましあいながら集団的自己訓練をする方法です。さて、瞑想や病気治しなどの、カバラのいわゆる魔術的部分を一応終えたこととし、これからはカバラの現在の形を作るにあたって大きな役割を果たしてきた2つの文献を学ぶことになります。1つは「創造の書」と言われるもので、キリスト教グノーシスとも共通した文献であり、もうひとつは「光輝の書」呼ばれる、時代的にはずっと後のカバラ書です。
<お知らせ&トピックス>
※ 「キリスト教とカバラ」の3月の日程が未定です。詳しくはお問い合わせ下さい。
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