ユーカリスティア・ニュースレター2005年8月


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ニュースレタ ー            第13号2005年 7 月29日発行

 

最近、再び「イタリア」がマイブームになっています。その折に、ちょうど NHK で「イタリア縦断 1200 キロ」という番組がありました。トリノ近郊のサクロモンテの村では、聖フランチェスコの生涯を人形で展示した、 20 のお堂について紹介されていました。風光明媚な自然、時がゆっくりと流れ、人々は平和そうで…人生を生きること自体を楽しもうという人々のあり方は、羨ましいところです。ご存知のとおり、イタリアは国民の 97% がカトリック教徒と言われています。この、圧倒的な数字の背後にある事情―人々の信仰の具体像や、布教のあり方―についても、大いに考えさせられた番組でした。

月の活動予定

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礼拝

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聖研

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ウェスレー

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現神の扉

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聖研

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礼拝 11:00 am~

その他すべての講座 2:00 ~ 3:30 pm

<7月の活動報告>

l          礼拝 (7 / 2)説教:野呂芳男「パウロの弁明」。使徒言行録26.1−32。

 

l           聖書研究会( / 13、27)。 ヨハネ福音書1.1−30:ヨハネ福音書の書かれた年代は、最近の学者たちが懸命に80年代頃にしようとしているのに対して、野呂牧師は120年頃であったと考えています。グノーシスの最盛期が150年頃と言われていることから、当福音書はそれへの途上にあると考えられ、本質的にグノーシス的な書物だと考えられています。エレガード(スウェーデンの歴史学者)の書物が紹介され、パウロの手紙とヨハネ福音書とが、エレガードの立場から連結されました。 図 Alver Ellegard. Jesus-One Hundred Years before Christ . など。

 

l          ウェスレーを読む (7 / 9) 休講。

 

l          現代神学の扉 (7 / 18) 『法華経』に収められている『観音経』は、日本人は中国で翻訳されたものを使っているため、25章ということになっていますが、梵語では24章となっています。これは中国で1章が付け加えられたためですが、その1章は、(動物や女であるがゆえに)救われない者とされていた龍女も救われるという話を含む、提婆達多品第12です。次に、仏教の宇宙観、 須弥山 ( しゅみせん ) の話に移りました。この須弥山の形である卵型の宇宙観と、中世ヨーロッパにおける、ある宇宙観が共通することが指摘されました。それは、「錬金術」の宇宙観です。錬金術の基本的な宇宙観の土台となっているのも、ヨーロッパにキリスト教前からあった、「宇宙卵」の想定なのです。つまり、われわれが想像している以上に、シルクロードを媒介にして、ヨーロッパの宇宙観と仏教のそれが、似ているのです。

とは、講義中などに示された参考図書を指します。

<お知らせ&トピックス>

l           野呂牧師著『ジョン・ウェスレー』出版近況:第一稿のゲラ刷り到着待ちの状態です。夏休みの具合などもあり、まだはっきりしたことは分かりませんが、9月頭にはお届け可能となりそうです。

l           (冒頭のつづき)カトリック教会の強さに圧倒されると同時に、しかしこの状態はいつまで続けられるのだろうかという不安もまた、湧いたのでした。昔、仕事上の知人が、私が神学を修めた者だと知ったとき、かなり挑戦的な調子で「自分は無神論者だ」と主張していたのを思い出しました。その人はイタリア人でしたが、このような人もまた、統計上はおそらく「 97% 」に含まれているのではないでしょうか。



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