ユーカリスティア・ニュースレター2006年11月


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ニュースレタ ー   11月          第28号2006年10月31日発行

 

 

「教会のような教会にしたい」。これは、この教会を立ち上げたときに、私がユーカリスティアに求めた教会像です。何だか当たり前のことを言っているように思えるかもしれませんね。しかし、「教会のような」という部分が、いったい何を意味するのか、ここが私にとっては大きな問題でした。つまり、この問いは「教会とは何か」ということを明らかにせよ、ということと同じ問題なのです。「教会とは」の次にくるものは、「建物(礼拝堂)」であったり、「コミュニティ」であったり、「権威(司祭や牧師)から聖霊を授かるところ」または「皆で祈るところ」であったり、またある場合には「サークルもどき」であったり。そのどれもが大切なのかもしれませんが、しかし致命的なほどに重要なのは、「ひとりひとりの信者が、キリストを通して神との和解を持続させること」であって、その他一切のことは、それを助ける要素に過ぎないのだと思っています。

 

11 月の活動予定

 

 

 

礼拝

キ教とカバラ

10

11

ウェスレー研

12

13

14

聖研

15

 

16

17

18

19

20

現神の扉

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聖研

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30

 

 

礼拝 11:00 am ~

その他すべての講座 2:00 ~ 3:30 pm

<10月の活動報告>

l          礼拝 (10 / 7) 説教:林昌子「『聖書主義』を考える」。箴言1.1 - 7。

 

l           聖書研究会  休講

 

l          ウェスレー研究会 (10 / 14)

英国聖公会には、独自の『祈祷書』( The Book of Common Prayer があります。これについての説明は、 wikipedia (ネット上の百科事典)から引用させていただきます。

「聖公会において、 祈祷書 とは、 聖公会 系の教会で使われる、祈祷・礼拝・儀式における手順を示した規則書である。誕生・洗礼から婚姻また葬儀まで、起床から就寝まで、信者の公的および私的信仰生活のすべての局面が一冊の本である『祈祷書』に集成されており、この一冊のみを用いることは、聖公会の著しい特徴のひとつである。祈祷書は現在も、世界各地の聖公会系の教会・礼拝で使われている。」

実際は、日本聖公会は独自の祈祷書を作っていますが、それはともかくとして、この中に、英国聖公会にとっての信仰の柱である「39箇条の信仰箇条」が入っています。そしてウェスレーは、この39箇条を大胆に修正、というよりも、大幅に削除した25箇条を米国のメソジスト教徒のために新たに定め、米国へと宣教に向かった弟子たちにそれを託したのです。今回は、聖公会の信仰箇条の15条までを検討し、ウェスレーの神学的立場を明らかにすることに努めました。

 

l           現代神学の扉 (10 / 16)

今回は、「宇宙論とケリュグマ」というテーマで講義が行われました。宇宙論は、古代の時代から現代まで、常に存在してきました。宇宙論とは、世界観のひとつでもあるわけですが、それゆえに、宇宙論のない宗教はあり得ません。自然科学の産物である宇宙論も、昔の宇宙論と同様に、神話のひとつであるとも言えます。たとえば現在のビッグバン理論にしても、あるいは地動説でさえ、宇宙論の理論は結局、「実証できない」理論である点で、宗教における神話と同様のものであるといえます。今回はカトリックの神学者であり考古学者でもあるテイヤール・ド・シャルダンを中心に取り上げました。次回には、パウル・ティリヒの神話理解である「半ばの非神話化」という立場を研究することになります。 『テイヤール・ド・シャルダン著作集』(みすず書房)

 

l           キリスト教的カバラ (10 / 3)

イスラエル・リガルディ『柘榴の園』第五章を学びました。「生命の樹」における「神の世界」(1−3)、「形成」(4−9)、「私たちの世界」(10)の構成を確認した上で、セフィロトと径との「分けがたい統一」である原型人(アダム・カドモン)の概念について学びました。これは、 新プラトン主義や グノーシス主義 などの影響を受けて 成立し、アレクサンドリアの図書館に保管されていたヘルメス文書の代表的考え方である “As above, so below.” (上がそうであるが如く、下も然り)と深い関係があるといいます。さらに、ヨーロッパにおいて、私たちの世界を構成する基本とされてきた四大――空気、火、水、大地についてや、カバリストにとっての ’YHWH’ (ヤーウェ)の解釈、また、それとシェキナー(神の恵みの賜物)の関係などを学びました。

 

<お知らせ&トピックス>

今回は特にお知らせはありません。



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