ユーカリスティア・ニュースレター2007年4月


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ニュースレタ ー         第33号2007年3月31日発行

 

  今年はイースターが4月8日なので、第一土曜に礼拝を持つユーカリスティアにとってはちょうどよいタイミングとなりました。

 

 

月の活動予定

カバラ

礼拝

(復活祭)

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聖研

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ウェスレー研

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現神の扉

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聖研

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礼拝 11:00 am ~

その他すべての講座 2:00 ~ 3:30 pm

 

 ● 礼拝(3/3)
   説教:野呂芳男「ジョージ・フォックスに学ぶ」。ダニエル書3.1‐49。

●聖書研究会(3/13)ヨハネによる福音書8.1-8.47

  前回の復習を兼ねて、8章1節からはじめました。

 聖書研究ではいろいろと主題が取り上げられて、なかなか簡単にまとめられませんが、とくにこの研究において強調されたもののひとつは、マグダラのマリアと同定されがちな姦淫の場で捕まえられた女性の話があります。しかしこの記事のどこにも、その女性がマグダラのマリアであったという記述はありません。この姦淫の女がマグダラのマリアだというのは、おそらく、彼女に対する、歴史上存在した嫌がらせの伝承だと思われます。というのは、ナグ・ハマディ文書の中で「マグダラのマリアの福音書」と呼ばれる文献が発掘されています。これによると、他の弟子たちよりもイエスと親しかったし、むしろイエスの教えを正しく受け継いだ女性が「マグダラのマリアの福音書」に出現しています。つまり、ペテロ系(あるはルカ系)の、ペテロ(あるいは男性)中心のキリスト教と違い、マグダラのマリアという娼婦と言う姿で女性蔑視のキリスト教が原始教会を支配したことが分かります。

 もうひとつ、大きな研究テーマがここには隠されています。それは、ヨハネ福音書におけるロゴスの存在は、教父アタナシウスの主張したような、神と本質を同じくする存在ではなく、神に従属する存在であったということです。近代には、アタナシウス的な三位一体を否定したキリスト教の宗派クリスチャン・サイエンスがあります。彼らによると、ロゴスは神に従属する、神とは別の人格であるとされていましたが、その方がヨハネ福音書に近いと思います。聖霊もロゴスも、神そのものとは違い、三者が社会的に一致した行動をしたという考えも肯定されるようなスタンスを考えることが、その後流行したことがありますが、仮にこれを「社会的三位一体論」と命名し、三者が別人格同士でありながら、仲良く共同戦線を作っていたと考えることもできます。

 その他、研究の過程でカタリ派への言及がなされましたが、あまり大きな主題で今後の展開を待つことにします。ほんの片鱗だけご紹介しましょう。それは、カタリ派の儀式であるコンソラメントゥム(Consolamentum)と、一般の教会でも行われる洗礼式との明らかな違いについてです。どうやら、とくに昨今の日本人には、洗礼がまるでカタリ派のコンソラメントゥムのように捉えられがちのようです。コンソラメントゥムとは、死を目前にしたカタリ派の一般信者が、頭にヨハネ福音書を司祭(パルフェ)に乗せてもらい、この世を棄てて神のところに行くという意味の儀式です。それはカトリック教会における終油の儀式に近いものでした。これは、一般信者にとっては死期が迫ったときに行う儀式であって、洗礼式とは全く異なるものです。そして、この世を棄てるという、このコンソラメントゥムをもっと早い時期に行った人々がパルフェ(Perfait, -e =完全者)と呼ばれ、男でも女でも、カタリ派の司祭となったのです。

l●ウェスレー研究会 休講

●現代神学の扉 休講

l●キリスト教的カバラ(―)

 受講者の希望により、今回はエッセイ&通信でカバラを学びました。来月からは、通常どおり、講義が行われます。今後は、カバラ研究の必読書と言われている『創造の書』および『光輝の書』の研究に入ります。

<お知らせ&トピックス>

4月7日礼拝後、復活祭のお祝いとして、ささやかな会食の時を持つ予定です。お誘い合わせの上、お出でください。



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