ユーカリスティア・ニュースレター2005年9月


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ニュースレタ ー            第14号2005年8月28日発行

 

 ヨーロッパでキリスト教以前にあった樹木崇拝との関わりで、聖書研究会などでも、しばしば言及されている「運命の女神」。野呂牧師の恩師である米国の組織神学者、エドウィン・ルイスは、神の摂理を運命として、あるいは予定論的に捉えず、神はその時の状況に応じて最善の手を打って下さる将棋指しであると考えました。この、運命の女神信仰とキリスト教の神への信仰という両者の関係を、どのように考えるべきかは『黎明』第五号掲載の 「女神信仰と〈ピノッキオの冒険〉」 に詳しいですが、今回、新著( 『ジョン・ウェスレー』 )の出版に関する経過を編集者として眺めていると、私たち人間の側の自由意志と、運命と、そこに働く神の摂理を、まさに実感しているところです。

の活動予定

 

 

 

 

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ウェスレー

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聖研

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礼拝 11:00 am〜

その他すべての講座 2:00 3:30 pm

<8月の活動報告>

l          礼拝 (8 / 6)説教:林昌子「一人のキリストとなれ」。マタイ福音書5.48。

 

l           聖書研究会( / 10、23) ヨハネ福音書1.29−2.12:節ごとの文章の意味を、どのように解釈するかに集中して行われるようになってきました。今回もっとも注目すべき点は、マタイやルカに書かれている処女懐胎の記事が、ヨハネ福音書に欠けていることです。野呂牧師によれば、それはヨハネ福音書の著者が処女懐胎を否定したものだと考えられています。(該当する物語〈2.1 - 12〉は、水をぶどう酒に変えるという奇跡に関していますが、ここでは旧約と新約との違いが端的に表されています。)その奇跡の最中に、母親のマリアに対してイエスが冷たいと思われるような話し方をしていることや、マリアがイエスの伝道に付き従っていた記事などは、他の福音書に見られません。このように、マリアはイエス弟子のひとりと描かれています。そこには、マタイやルカを根拠に、後に発展していく聖母マリア信仰の形跡は全く見られないのです。

 

l          ウェスレーを読む (8 / 13) 休講。

 

l          現代神学の扉 (8 / 15) 先回、仏教およびキリスト教以前の中世ヨーロッパにおける宇宙論から導き出された「錬金術」の話題ですが、今回はここから話が始まりました。まず、錬金術師は「金を創る」作業者だと思われがちですが、後にこれは名目だけに過ぎなくなり、錬金術の本来の姿は、病気治しの薬師、あるいは迫害を恐れてひそかに行われた、個人的礼拝行為であると言われています。とくに古代に成立したユダヤ教的錬金術は、アラブ世界を経由したアリストテレス哲学を取り入れたタイプに発展し、ルネサンス期に大きな変化を迎え、新プラトン主義と融合したタイプも生まれました。これらの流れが、近代の神学―ジョン・ウェスレーやジョナサン・エドワーズら―にも影響を与えている点を学びました。 図 John Wesley.   Primitive Physic.

とは、講義中などに示された参考図書を指します。

<お知らせ&トピックス>

l           野呂牧師著『ジョン・ウェスレー』 出版近況:お盆明けに、本の製作所を変更せざるを得なくなり、出版のさらなる遅延が発生しておりますことをお詫び申し上げます。現在の予定では、10月初旬に発行できそうです。今しばらくお待ち下さい。

l           実際に、礼拝や講義にご参加くださっている方々は同意してくださると思いますが、このニュースレターでお伝えできるのが、内容のごく一部に過ぎないことを、毎回歯がゆく思います。


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